専門人材育成プログラム

令和 7年度 東邦大学 履修証明プログラム
精神保健・早期相談支援 専門人材育成プログラム

東邦大学医学部社会実装精神医学講座・精神神経医学講座では、令和7年度東邦大学 履修証明プログラム(※1)の一つとして、「精神保健・早期相談支援 専門人材育成プログラム」を開講することとなりました。

「精神保健などの相談支援のスキルアップをしたい」、「若者の相談に対応できる専門人材を育成したい」、「自分の地域で精神保健相談窓口を運営したい」、そのようなニーズをお持ちの方を対象に、これまで同講座で培ってきた精神医学の基礎を背景とする若年者支援のノウハウを学ぶことができます。同講座が推進する若年者に向けたワンストップ相談支援窓口「SODA」の取り組みは、厚生労働白書や東京都の推進計画(※2)にも掲載されています。

様々な現場で活躍される専門職の方々(医師、保健師、公認心理師、精神保健福祉士など)を対象に、スキルアップのためのプログラムを実施します。全60時間のプログラムで構成され、精神科早期介入の基礎にはじまり、早期相談支援技法、窓口の実装方法、産学連携など多岐にわたる講義に加え、こころサポートステーションSODAかわぐちおよび東邦大学医療センター大森病院メンタルヘルスセンター(精神神経科)での演習を行うことができます。

プログラム修了者には、東邦大学医学部より修了証を発行します。

※1 平成19年の学校教育法改正により創設された文部科学省・履修証明制度
https://www.mext.go.jp/a_menu/koutou/shoumei/

※2 令和6年版厚生労働白書 地域における若年者のメンタルヘルスへの取組み(p.100-102) https://www.mhlw.go.jp/stf/wp/hakusyo/kousei/23/index.html
 東京都障害者・障害児施策推進計画(令和6年度~令和8年度) 地域における自立生活を支える仕組みづくり「若者にとって身近な相談窓口とは?」https://www.fukushi.metro.tokyo.lg.jp/shougai/shougai_shisaku/shougai_keikaku/r6-r8keikaku

1.履修対象者

大学を卒業した者又はこれと同等以上の学力があると認められ、かつ保健医療福祉に関する国家資格を有する者又はこれと同等以上の実務経験があると認められる者

2.募集定員

10名

3.履修期間

2025年10月1日(水)~2026年3月31日(火)
※2026年3月ごろに修了証授与日があります。

講座スケジュール

2025年10月3日(金)18:00₋19:00精神医学総論根本 隆洋
東邦大学 医学部
精神神経医学講座・
社会実装精神医学講座
教授
オリエンテーション・社会実装精神医学講座とは
19:10₋20:10精神医学総論・地域移行・早期介入
2025年10月17日(金)18:00₋19:00内野 敬
東邦大学 医学部
社会実装精神医学講座
助教
早期相談支援・SODAの取り組み
19:10₋20:10相談支援対応①:医師の視点から
~精神科医療とワンストップケア~
2025年11月7日(金)18:00₋19:00産学連携総論礒野 浩嗣
日本生命保険相互会社
ヘルスケア事業部 担当課長
企業における産学連携活動の概要
19:10₋20:10佐藤 彩織
日本生命保険相互会社
ヘルスケア事業部 担当課長
産業保健における産学連携活動
~メンタルヘルス解析サービスの実例を含めて~
2025年11月21日(金)18:00₋19:00早期相談支援小辻 有美
医療法人財団厚生協会
あだち若者サポートテラスSODA・主任
(精神保健福祉士・社会福祉士・
公認心理師)
相談支援対応②:
精神保健福祉士の視点から
~若者を対象としたケースマネジメント~
19:10₋20:10相談支援対応③:
精神保健福祉士の視点から
~アクセスしやすい窓口づくり~
2025年11月28日(金)18:00₋19:00実装科学総論今村 晴彦
長野県立大学大学院
健康栄養科学研究科
准教授
東邦大学医学部
客員講師
「いいサービス」の社会実装を科学する①
19:10₋20:10「いいサービス」の社会実装を科学する②
2025年12月19日(金)18:00₋19:00自分の現場に早期相談支援・SODAを
取り入れるには①
19:10₋20:10自分の現場に早期相談支援・SODAを
取り入れるには②
2026年1月16日(金)18:00₋19:00産学連携総論木野 ゆりか
日本生命保険相互会社
ヘルスケア事業部
ヘルスケア事業推進課長
ニーズに沿ったソリューション開発の事例を含めて
19:10₋20:10サービスの継続を促すゲーミフィケーションの
実例の社会実装の事例を含めて
2026年1月30日(金)18:00₋19:00早期相談支援青木 瑛子
一般社団法人SODA 主任
(臨床心理士/公認心理師)
相談支援対応④:心理師の視点から
~若者に向けた精神・心理療法の基礎~
19:10₋20:10相談支援対応⑤:心理師の視点から
~拒否的な若者との接し方~

※現地(東邦大学医学部「多目的室4」(医学部3号館2F)とオンライン配信のハイブリッドで実施予定

演習スケジュール

期間:合計5.5日間
場所:演習①こころサポートステーションSODAかわぐち 月火木金土 5日間
   演習②東邦大学医療センター大森病院 月曜日 午後

  • 演習①候補期間
    (いずれも10時~19時 水曜日はなし)
    ①2025/11/10(月)~15(土)
    ②2025/12/8(月)~13(土)
    ③2026/1/19(月)~24(土)
    ④2026/2/16(月)~21(土)
    ⑤2026/3/9(月)~14(土)
  • 演習②候補日
    (いずれも13時~17時 月曜日)
    ①2025/10/27
    ②2025/12/1
    ③2026/1/26
    ④2026/2/2
    ⑤2026/2/9
    ⑥2026/3/2

※演習①は原則1週間を通して実施されます。演習①②候補日がいずれも合わない場合は、事前にご相談ください。

4.修了要件

全テーマ全プログラムへ出席し、参加レポートを提出すること

5.履修申請手続き

(1)履修申請書類

履修志願表 (写真4.0×3.0cm貼付)、志願理由書
*申請書類には、所属長の承認が必要です。

(2)申請受付期間・提出先

一次募集:2025年7月1日(火)~7月11日(金)まで
二次募集:2025年7月22日(火)~8月1日(金)まで
*履修申請書類の入手ならびに提出は、下記の問い合わせ先まで。

申請先

東邦大学医学部 社会実装精神医学講座 履修プログラム担当:松本
E-mail: nana.matsumoto@med.toho-u.ac.jp
*申請はメールにてお願いいたします。

履修志願表ダウンロード

(3)注意事項

  • 申請書類等に不備がある場合は、受理しないことがあります。
  • 申請書類受理後は、いかなる理由があっても書類の返却、記載事項の変更はしません。
    ただし、住所・電話番号に変更のある場合には履修プログラム担当までご連絡ください。
  • 申請書類に虚偽の記載があった場合には、履修許可を取り消すことがあります。
  • 本プログラム履修希望者のうち、身体に障害を有する者で、履修上特別の配慮を必要とする場合は、出願期間前に履修プログラム担当に申し出てください。

6.履修生選考、選考結果発表

提出された書類を審査して決定し、応募者多数の場合には、選抜することがあります。
令和7年9月中に選考結果の通知と、履修生には履修手続き書類等を郵送もしくはメールで連絡いたします。これらに関する電話等による問合わせには一切応じませんので予めご了承願います。

7.履修手続き等

(1)履修手続日時

履修許可書送付時に通知します。

(2)履修生納入金

受講料 300,000円
※演習等に伴う交通費や宿泊費は含まれません。

8.個人情報保護について

申請にあたってお知らせいただいた氏名・住所その他の個人情報については、履修生選考・選考結果・履修手続き及び履修生の履修管理業務・これらに付随する業務を行うためのみに本学において使用します。また、取得した個人情報は適切に管理し、使用目的以外には使用しません。

9.その他

【履修生の身分について】

履修証明プログラムは、社会人等の学生以外の者を対象として開設するものとされています。大学に学生として在籍し、所用の単位を修得して学位を取得するための学位課程とは異なるものであり、東邦大学学生としての身分は付与されません。予めご了承下さい。なお、受講期間は入校用のカードを発行し、プログラム修了時に返却となります。

【履修生における注意事項(秘密保持、コンテンツ等無断転用等)】

  • 履修生として知り得た秘密をもらすことは禁止します。履修修了後も同様とします。
  • e-learning コンテンツを複製、二次利用、公開、無断送信等これらに類する行為を禁止します。また、画面のキャプチャ、コンテンツ音声録音などの保存についても認められません。
  • 講義中の録音、実習風景の撮影(SNS 等への使用等)は禁止します。
  • プログラム履修生に伴い発行される ID、パスワード等の情報管理は適切に行い、履修生本人以外には知られることないよう十分注意してください。

お問い合わせ先・申請先

東邦大学医学部 社会実装精神医学講座 履修プログラム担当:松本
E-mail: nana.matsumoto@med.toho-u.ac.jp
*お問合せについてはメールでご対応させて頂きます。

演習場所紹介

こころサポートステーションSODAかわぐち

  • こころサポートステーションSODAかわぐち
  • こころサポートステーションSODAかわぐち

2022年4月、埼玉県川口市「若年者早期相談・支援事業」が開始され、自治体より委託を受け、川口市に「こころサポートステーション SODAかわぐち」を開設。メンタルヘルスの悩みを抱えた若者が、「病気であってもそうでなくても、悩みや困りごとが深刻になる前に、気軽に相談やサポートが受けられる窓口」を目指し、安心して気持ちを話せるような関係づくりや環境づくりを何よりも大切にしています。

東邦大学医療センター大森病院

  • 東邦大学医療センター大森病院  6・7号館
    東邦大学医療センター大森病院 6・7号館
  • 東邦大学医療センター大森病院 外観
    東邦大学医療センター大森病院 外観

大森病院の精神科病棟は30床の閉鎖病棟で保護室も2つあり大田区やその周辺の100万人以上のキャッチメントエリアにおける精神科急性期治療を担っています。最新の設備と各分野のスペシャリストが、児童・思春期および早期精神病から、慢性期のケアや認知症サポートまでを、生物・心理・社会に加えて倫理観もあわせたbio-psycho-socio-ethicalな幅広い視点を大切にしています。

講師紹介

根本隆洋
根本 隆洋
担当科目:精神医学総論
東邦大学医学部精神神経医学講座・社会実装精神医学講座 教授
1995年 慶應義塾大学医学部卒業、慶應義塾大学医学部精神・神経科学教室入局。国立千葉病院神経科、厚生協会大泉病院勤務を経て、2004年 慶應義塾大学助手(医学部精神神経科)。2008-2009年 Geffen School of Medicine at UCLA留学(Michael Green Lab)、2009年 東邦大学医学部精神神経医学講座准教授、2021年 同講座教授、2023年 社会実装精神医学講座併任。2019-2022年度 厚生労働科学研究事業MEICISプロジェクト研究代表者。日本精神神経学会代議員、日本精神保健・予防学会理事長、日本社会精神医学会理事、IEPA Early Intervention in Mental Health, Executive Group Ordinary Member。
内野敬
内野 敬
担当科目:精神医学総論
東邦大学医学部社会実装精神医学講座 助教
博士(医学)。2013年東邦大学医学部卒業。東邦大学医療センター大森病院、厚生協会東京足立病院での勤務を経て、2023年より現職(あだち若者サポートテラスSODA/厚生協会 室長・一般社団法人SODA理事 兼務)。専門領域は予防精神医学、社会精神医学。
今村晴彦
今村 晴彦
担当科目:実装科学総論
長野県立大学大学院健康栄養科学研究科 准教授/東邦大学医学部 客員講師
博士(政策・メディア)。2001年、慶應義塾大学総合政策学部卒業。株式会社法研勤務を経て、2013年に慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科後期博士課程を単位取得退学し、東邦大学医学部助教。2022年より現職。専門領域は公衆衛生学、実装科学、社会疫学、地域保健。
木野ゆりか
木野 ゆりか
担当科目:産学連携総論
日本生命保険相互会社 ヘルスケア事業部 ヘルスケア事業推進課長
博士(薬学)、2006年名古屋市立大学大学院薬学研究科 博士後期課程修了
田辺三菱製薬株式会社に入社し、研究部門で創薬研究を推進、デジタルトランスフォーメーション部で業務効率化、新規事業開発に従事。
2025年1月より日本生命保険相互会社ヘルスケア事業部でメンタルヘルス関連プロジェクトを推進
礒野浩嗣
礒野 浩嗣
担当科目:産学連携総論
日本生命保険相互会社 ヘルスケア事業部 課長
2014年入社。ヘルスケア事業の創設期から携わり、2021年よりメンタルヘルスの事業化プロジェクトを立案し、本格始動。複数の大学と研究室を設置し、産学連携による共同開発からサービス化・社会実装を牽引。データドリブンの職場環境改善支援サービスSAAGASや、地域の包括ケアシステム構築支援事業などを展開。
佐藤彩織
佐藤 彩織
担当科目:産学連携総論
日本生命保険相互会社 ヘルスケア事業部 担当課長
製薬会社で営業(MR)およびヘルスケア新規事業に従事
2024年より日本生命ヘルスケア事業部に参画しSAAGASのサービス企画・アライアンス業務等を担当
小辻有美
小辻 有美
担当科目:早期相談支援
医療法人財団厚生協会 あだち若者サポートテラスSODA 主任
(精神保健福祉士・社会福祉士・公認心理師)
2006年龍谷大学卒業。通所介護施設の生活相談員を経て、2009年より医療法人財団厚生協会東京足立病院の医療福祉相談室に勤務。2019年よりあだち若者サポートテラスSODAへ異動し現職。
青木瑛子
青木 瑛子
担当科目:早期相談支援
一般社団法人SODA こころサポートステーションSODAかわぐち 主任
(臨床心理士、公認心理師)
東邦大学精神医学講座研究補助として勤務する傍ら、スクールカウンセラー、児童福祉施設(母子生活支援施設)や障害福祉支援施設(地域活動支援センター)等で活動。2022年より現職。
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