2022/11/22
11月10日(木)、群馬県邑楽郡大泉町にある日伯学園にて、日本に住む日系ブラジル人高校生のメンタルヘルスに関するアンケート調査についての講義を行いました。本講義には、研究協力者であるNPO法人MAIKEN三浦先生と、通訳として藤井豊美さんが同行されました。
本調査では、日本人高校生と比較して日系ブラジル人高校生は精神的健康度が低いことや、中でも民族アイデンティティが低い群の精神的健康度が低かったことが示され、民族アイデンティティを確立することがメンタルヘルスの不調の予防につながる可能性が示唆されました。
日系ブラジル人の生徒の皆さんと先生方が参加され、生徒の皆さんからは「ストレスを抱えることは悪いことなのか」「精神障害で亡くなってしまう人はいるのか」といった質問が、先生方からは、生徒さんの具体的な日常生活の困りごとや、進路に関するご相談がありました。
講義終了後はシジニャ副校長らと意見交換を行い、サンパウロの学校との相違点や両国の文化・習慣を踏まえて日本のブラジル人学校における現状と課題を整理し、シジニャ副校長がこれまで尽力されて来た取り組みについてお話を伺いました。日系ブラジル人のアイデンティティについては先生方も長年感じられてきた課題であり、その確立のために今後も連携をしていくことを共有しました。
講義に参加くださった生徒のみなさん、先生方、ありがとうございました。