MEICISの事業として、2019年7月1日に若者向けワンストップ相談センター「SODA」を東京都足立区に開設しました。この度、2020年10月1日より利便性を考慮し北千住駅西口から徒歩3分の地に移り、新規オープンのうえ本格稼働を開始します。
精神疾患に伴う社会的損失は世界的に強調されており、その予防や回復に向けた早期介入は社会全体で考えなければならないテーマです。従来、早期介入の試みは精神病性障害に対して研究・実践されてきましたが、近年では他の精神疾患を加え、更にはより早期段階におけるメンタルヘルスの不調に対しても、早期支援を行うことが重視されています。
しかし、精神疾患の好発年齢である若年者が医療機関を受診するには極めて高いハードルがあり、気軽にメンタルヘルスについて相談できる専門的な地域の常設窓口は従来ありませんでした。
この解決策として、世界保健機関(WHO)や先進的な取り組みの進むオーストラリアなどの諸外国では、「ワンストップ・ケア」の有用性が提唱されてきました。これに基づく本邦初の試みとして、東京都足立区内において2019年7月1日に、ワンストップ相談センター「SODA (Support with One-stop care on Demand for Adolescents and young adults in Adachi)」を厚労科研事業として開設しました。概ね15歳~35歳の若年者の様々な困難や悩みについて、どんなことでも「そーだ、SODAに相談しよう」をキャッチフレーズに相談を受け付けています。若年者の援助希求に応じて精神科医や精神保健福祉士などによる多職種専門チームが、メンタルヘルスの不調から精神疾患に至るまでの臨床ステージ分類(clinical staging ※1)に基づく、早期相談・支援アセスメントおよび臨床型ケースマネジメント(※2)を実施しています。センターを開所し約1年で200件以上の相談が寄せられ、相談支援対応回数は延べ2000回を超えています。
そしてこの度2020年10月1日に、近年若年層の増加と集中で知られる北千住駅の西口徒歩3分の場所に「SODA」を移転し、本格稼働を開始します。駅のすぐそばであり、学校帰りや仕事帰りなどに気軽に立ち寄れる場所です。
地域における早期相談・支援サービスの社会実装は世界的にも推進されており、精神疾患の予防や予後の改善が期待されています。厚生労働省により構築が進められている「精神障害にも対応した地域包括ケアシステム」においては、早期相談機能の充実が精神障害の軽症化および社会的損失の軽減につながり、システムの持続可能性(sustainability)にも寄与すると考えられます。
【SODAへのご相談】
ワンストップ相談センターSODA
担当者 小辻有美、飯田さとみ、内野敬
〒120-0034 東京都足立区千住2-29-2
TEL: 070-1353-3215
URL:https://soda.tokyoadachi.com/
Instagram: @soda_sodan
LINE: @944xijhu