人生のライフステージや暮らしの変化の中で、悩みを抱え「こころ」の健康維持が困難な状態に陥ることは、誰しもが経験することです。リスクに応じたメンタルヘルスの正しい知識や対処方法を身に付けることで、自らの目標やゴールの達成に導く、安心で希望に満ちた暮らしを実現することができます。
コロナ禍において、不利な状況や不利益などの社会的に弱い立場に立たされやすい人々がより顕在化し、長期間にわたり非常に苦しい思いや生活を強いられています。
本講座では、そうした状況にある、若年者、妊産婦、在留外国人の立場を通して、まだ先の見通せないコロナ禍における、目の前にある課題について考えます。
地域においてそれぞれの支援に携わってきた専門家から話を伺い、明日への様々なヒントを見つけ出していきたいと思います。
なお、本講座は厚生労働科学研究事業「地域特性に対応した精神保健医療サービスにおける早期相談・介入の方法と実施システム開発についての研究」(プロジェクト名:MEICIS)の関連事業として、大日本住友製薬株式会社の賛同を得て開催します。
記
- 日 時 2022年3月6日(日) 13:00-14:30
- 内 容
【司 会】東邦大学医学部 精神神経医学講座 教授 根本 隆洋
【講演1:若年者】
演題名:こころのもやもやに耳を傾けよう ~若者の相談支援の現場から~
講 師:若者向けワンストップ相談センターSODA/厚生協会東京足立病院
精神保健福祉士 小辻 有美
要 旨:厚生労働省の研究事業MEICIS の一つとして、 2019 年より開設された「ワンストップ相談センター SODA (東京都足立区北千住)」は、若者がメンタルヘルスの不調を抱えた際に早期段階から支援を受けられるよう、地域の相談の入り口として取り組んできた。複雑に絡み合う若者の心のモヤモヤを紐解きながら、若者の心の健康を支えるうえで大切であると感じることを、 SODA の実践を通じてお伝えしたい。
【講演2:妊産婦】
演題名:健やかな妊娠・出産・育児のための「こころの予防」
講 師:済生会横浜市東部病院 助産師・公認心理師 相川 祐里
要 旨:女性にとって妊娠と出産は、嬉しくて喜ばしいことの多い一方で、身体やこころの変化は大きく、いつもよりストレスを感じやすい時期ともいわれています。ご本人とご家族が一緒に、妊娠中や産後に起こりうるこころのトラブルについての知識を前もって知ることで、万が一の時も慌てることなく、周囲に相談したり助けてもらったり適切な対処が取れるようになるでしょう。
【講演3:在留外国人】
演題名:メンタルヘルスから見る在留外国人との共生社会
講 師:正永会港北病院 精神科医 山口 英理子
要 旨:日本の在留外国人は法律の改正に伴いさらなる増加が見込まれる一方で、国際移住は精神疾患発症のリスクと言われている。若年の外国人はメンタルヘルスに問題を抱えた際に適切に専門機関を受診できていない可能性が示唆されており、実地調査を通して受診のハードルが高い原因や、日本で暮らす外国人が抱える問題および葛藤を明らかにし、援助希求のできる環境作りや地域と医療機関の連携を行っている。
- 定員・参加費 500名・無料
- 申込み方法
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追って視聴方法等の詳細をメールにてご案内いたします。
ご連絡頂く「個人情報」は本市民公開講座の運営の目的のみに使用させて頂きます。
【申込み期限】3月6日(日)9:00まで
【申込みURL・QRコード】
https://zoom.us/webinar/register/WN_biXxLBQLTJiEwD8gaPcktg
- お問い合わせ
東邦大学医学部精神神経医学講座 MEICIS担当
〒143-8540 大田区大森西5-21-16 TEL: 03-3762-4151(代表)
Email: meicis@ext.toho-u.ac.jp